わたしのノート術

達成感を積み重ねる手帳ノート活用術：佐藤さんの具体的な記録・振り返り事例

はじめに

日々のタスク管理や、設定した目標に対するモチベーションを維持することは、多くの若手社会人にとって共通の課題ではないでしょうか。手帳やノートは、これらの課題に対して有効なツールとなり得ますが、どのように活用すれば良いのか、またどのように継続すれば良いのかについて迷うこともあるかもしれません。

本記事では、個人の手帳・ノート活用事例として、達成感を積み重ねることに焦点を当てた記録・振り返り術をご紹介します。具体的な活用方法を通じて、読者の皆様がご自身の状況に合わせた手帳・ノートの使い方を見つけるヒントとなれば幸いです。

事例紹介：佐藤さんの手帳ノート活用法

今回ご紹介するのは、目標設定しても途中で挫折しがちだったという佐藤さんの事例です。佐藤さんは現在、バーチカルタイプの手帳と、書き出すためのA5サイズの方眼ノートを併用されています。

• 使用ツール:

  • バーチカル手帳: 時間軸に沿って予定やタスクを管理するタイプの手帳です。佐藤さんはこれに、日々のスケジュールや、完了すべきタスクを書き込みます。
  • 方眼ノート: ドットや罫線がなく、自由な形式で書き込めるノートです。主に振り返りや思考整理に使用されています。

• 具体的な使い方・工夫している点:

  • 目標の細分化と手帳への落とし込み: 年間や月間の大きな目標を立てた後、それを達成するための小さなステップに分解します。分解したステップは、手帳の月間ページや週間ページの余白に「〇日までに〇〇を完了する」といった形で期日と共に書き込みます。
  • 「今日の達成リスト」の作成: 週間バーチカルの空きスペースや、手帳とは別のメモ用紙に、その日に「これだけは達成したい」というタスクを3〜5個リストアップします。
  • 完了タスクの可視化: リストアップしたタスクだけでなく、リストにはなかったものの完了した業務や行動（例: 〇〇さんに確認の連絡をした、〇〇に関する情報収集ができたなど）も、手帳のタイムライン上や、ノートの「今日のログ」といったセクションに書き出します。完了した項目には、分かりやすくチェックマーク（✓）をつけます。
  • ノートを使った「できたこと」の振り返り: 毎日、寝る前に5分〜10分程度の時間を設け、方眼ノートにその日「できたこと」を箇条書きで書き出します。これは「今日の達成リスト」の項目に限らず、どんなに小さなことでも構いません（例: メール返信が早かった、新しい知識を一つ得た、気分転換に散歩したなど）。
  • 感情や気づきの記録: 「できたこと」リストに加え、その日の気分や、出来事から学んだこと、感じたことなども簡潔に書き添えます。
  • 週次・月次の振り返り: 週末や月末には、ノートに書き溜めた「できたこと」リストを見返します。手帳の週間ページや月間ページを見ながら、予定通りに進んだこと、そうでないこと、なぜできたか、なぜできなかったかを客観的に振り返る時間を持つそうです。

この活用法を取り入れてから、佐藤さんは以前よりも日々の終わりに達成感を感じられるようになり、目標達成へのモチベーションを維持しやすくなったと話されています。また、できなかったことよりも「できたこと」に意識が向くようになり、自己肯定感が高まったと感じているそうです。

この活用法のポイント・メリット

佐藤さんの手帳ノート活用法の主なポイントとそこから得られるメリットは以下の通りです。

• ポイント1: 小さな「できたこと」に意識を向ける
  • 大きな目標やタスクの完了だけでなく、日々の細かな達成や行動を意識的に記録します。
• ポイント2: 達成の瞬間を可視化する
  • タスクへのチェックマークや「できたこと」リストとして書き出すことで、達成感を視覚的に捉えられます。
• ポイント3: 定期的な振り返り
  • 日次、週次、月次でノートを見返すことで、自身の進捗や変化を客観的に把握し、次への行動につなげられます。

これらのポイントにより、以下のようなメリットが得られます。

• モチベーションの維持向上: 小さな達成感を積み重ねることで、「自分はできている」という肯定的な感覚が生まれ、継続への意欲が高まります。
• 自己肯定感の向上: 自身の努力や成果を認識することで、自信につながり、前向きな気持ちで物事に取り組めるようになります。
• ネガティブ思考の軽減: できなかったことや課題だけでなく、できたことにも目を向ける習慣がつくため、必要以上に自分を責めることが減ります。
• 具体的な改善点の発見: 振り返りを通じて、何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかを具体的に把握でき、次の行動計画に活かせます。

読者が試す際のヒント・応用アイデア

佐藤さんの事例を参考に、ご自身の生活に達成感を積み重ねる習慣を取り入れてみたいと感じた方もいるかもしれません。始めるにあたって、以下のヒントを参考にしてみてください。

• まずは「できたこと」を書き出す習慣から: 毎日、寝る前や仕事の終わりに5分だけ時間を確保し、今日「できたこと」を3つだけ書き出すことから始めてみましょう。ノートでも、スマートフォンのメモ機能でも構いません。
• 既存のツールを活用する: 新しい手帳やノートを購入する必要はありません。今お使いの手帳の余白や、使い慣れたノート、メモ帳を活用してみましょう。
• フォーマットはアレンジ可能: 佐藤さんのようにバーチカル手帳とノートを併用する必要はありません。ご自身のライフスタイルや使い慣れたツールに合わせて、記録・振り返りの方法を自由にアレンジしてください。例えば、1冊のノートを分割して使う、手帳の巻末ページを活用するといった方法も考えられます。
• 完璧を目指さない: 毎日欠かさず記録する必要はありません。書けなかった日があっても気にせず、書ける日にまた再開することが大切です。継続すること自体よりも、「できたこと」に意識を向けるという考え方を取り入れることを意識しましょう。

まとめ

今回は、達成感を積み重ね、継続する力を育むための手帳・ノート活用事例として、佐藤さんの具体的な記録・振り返り術をご紹介しました。日々の小さな達成を意識的に記録し、定期的に振り返る習慣は、モチベーション維持や自己肯定感の向上に繋がります。

手帳やノートの使い方は人それぞれです。今回ご紹介した事例が、皆様ご自身の手帳・ノート活用を見直し、日々の達成感を増やしていくための一助となれば幸いです。